平澤流金繕い

金繕い・金継ぎとは

『金繕い・金継ぎとは、器(陶磁器)の修理の代表的な技法です』
欠けている器でお客様をもてなすことは、大変失礼にあたりますが、
欠けを繕ってあれば「その器は欠けてないとみなす」という決まり事があり、
おもてなしにも使用できるようになります。

もし欠けてしまった大切な器を自分で修理できたら、どんなに楽しいことでしょう。
また自分で修理することにより物にたいする接し方が必ず変わってきます。
やさしい心が養われます。 ぜひ、あなたもチャレンジしてみて下さい。

平澤流金繕い

南方系漆、エポキシ系パテなどを使用します。
工法、手順は伝統的工法と変わりません。
納期は一ヶ月以内(費用は伝統的繕いの約半額)
*エポキシ系パテの経口毒性値データは (LD50 値 5~15g/kg)
 漆の経口毒性値データは(LD50 値 5g~?/kg)
とあまり正確には調べてないみたいですが、
エポキシ系パテと漆の毒性は同等、もしくはエポキシパテの方が毒性が弱いとの結果です。

物を作ること、物を修理すること、それは人にとって喜びを感じるひと時だと思います。
特に日本には古来より、物を大切にあつかうという素敵な文化がありました。
戦後の使い捨ての時代に忘れてしまった文化。
金繕いの作業をしていると忘れてしまっていた大切な物を思い出したような気がします。
これが精神的な文化、精神的な豊かさなのかも知れません。
金繕い教室が今注目されているのは、不景気で新しい物が買えないからではないのです。
一般的価値のあるなしにかかわらず、思い入れのある器を修理したいという気持ちが
人々の心の中にあるかぎり、この国もまだまだ捨てた物ではありません。
器を修理することで、自分自身の中にある、心の豊かさ、心の優しさを是非感じとって下さい。

平澤流金繕い研究所主宰 平澤 白水

割れの形状を金で表す

日本には古来より金繕いとよばれる器の修理法がある。
破損してしまった器をふたたび使えるように接着、形成して金で化粧をほどこす技法である。
金継ぎ、金直し、うるし直しとも言われているが、器にたいして愛情を込めて修理するという意味では、継ぐ、直す、と云うより繕うの方が、個人的に好ましく思い使用している。

金繕いの技法は茶の湯と共に桃山期頃から発展した。
当時は器が大変希少で、丁寧に扱われたに違いない。
壊れてしまった器を再度使えるようにしたいという気持ちは今より強かったであろう。
修理に用いる接着剤は澱粉糊、膠、漆位しか無かった、なかでも一番結着力が強いのが澱粉糊と生漆をまぜた麦漆だ。
普段より漆を扱っているのは、塗師、蒔絵師であるから、とうぜん破損してしまった器の修理を依頼された。

つまり金繕いは塗師、蒔絵師が本業の片手間におこなった物であり、
金繕い師という専門職はあまり存在しなかったと言える。

さて金繕いした器が何故風流人の目をひいたのか、
それは金で表した割れの形状が新たな景色となり我々に強く迫ってくるからである。

侘び、寂にも通じるこの美意識は日本人特有のものであろうか。
否である欧米人は日本人同様繕われた品々を認め逆に最高級の言葉で褒め称える。

この人間に共通な美意識を反応させる物はいったい何なのか。
私は自然の表す形状だと思う。
墨色の空を切り裂く稲妻のように、金で繕われたラインは美しい。

自然がおりなす形状の美を認識すること。
それが造形を行う者にとって、重要な基礎知識になることは間違いないと言える。

(ひらさわ はくすい)
開隆堂 造形ジャーナル 2007年通巻397号 アートエッセイより

平澤白水の略歴

  • 1955年:東京都世田谷区に生まれる。
  • 1975年:大学在学時に彫金工房にて彫金を始める。
  • 1976年:シルバー装身具の制作および販売を始める。
  • 1978年:大学卒業後、貴金属製品製造卸 松坂商店に入社。
  • 1983年:松坂商店退社後、独立
  • 1997年:陶芸教室「まだん陶房」で作陶開始、金繕いを始める。
  • 1999年:ガラージュ・ベー新人展、陶芸にて参加。
  • 2000年10月:ガラージュ・ベーにて「金繕い教室」を始める。
  • 2001年1月:「日本経済新聞」より「金繕い教室」の取材を受ける。
  • 2003年7月:「NHK おはよう日本」にて「金繕い教室」の放映。
  • 2003年11月:「日本農業新聞」より「金繕い教室」の取材を受ける。
  • 2004年4月:「中日新聞」より「金繕い教室」の取材を受ける。
  • 2004年10月:ガラージュ・ベーにて初の個展「再生の美」を開催。
  • 2005年2月:「BS-JAPAN」にて「金繕い教室」の放映。
  • 2006年10月:ガラージュ・ベーにて第二回個展「再生の美Pert2」を開催
  • 2006年11月:「朝日新聞」より「金繕い教室」の取材を受ける。
  • 2007年1月:「ミセス2月号」[パート4](暮しの道具を繕って)で「金繕い教室」が紹介される。
  • 2007年7月:「共同通信」より「金繕い」の取材を受ける。
  • 2008年4月:「明日の友」173号(婦人之友社刊)に平澤流金繕いの工程を写真入りで掲載
  • 2008年10月:ガラージュ・ベーにて第三回個展「再生の美」を開催
  • 2009年1月:「陶遊」2月号にて平澤流金繕いの技法を大公開
  • 2009年5月:「よみがえる器たち 平澤流金繕い師 平澤白水個展」を兵庫県芦屋市にて開催
  • 2010年10月:ガラージュ・ベーにて第四回個展「よみがえる器たち」を開催
  • 2011年1月:銀座教室を始める
  • 2012年10月:ガラージュ・ベーにて第五回個展 金繕い「蘇る器、再生の美」を開催
  • 2013年3月:銀座ギャラリーサロンTACTにて金繕い教室生徒作品展を開催
  • 2013年10月:ソウル明洞ビュルギャラリーにて日韓文化交流展参加
  • 2014年10月:ガラージュ・ベーにて第六回個展 再生の美「白水の手仕事展」を開催
  • 2015年3月:銀座ギャラリーサロンTACTにて第二回金繕い教室生徒作品展を開催
  • 2016年11月:ガラージュ・ベーにて第七回個展 金繕い「白水の手仕事展」を開催
  • 現在に至る

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